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秋色ひとり散歩

私のインフルとは関係なく、あくまでも独自に友達からいただいてきた息子のインフルエンザ、
こちらは対処が早かったせいか、はたまた若さのせいか、リレンザが速やかに効いたようで、
あれほど心配した咳ひとつしないままぐんぐん快方に向かっています。
いや、もはや全快状態といってもいいほど。
それに引き換え、私のほうは発症から一週間たった昨日の朝もスカッとしなくて
ひさびさに届いた内職をみてもやる気ゼロ。
背筋をのばしてみたり、腰をゆっくりとぐるぐる回してみても
前身ににぶい痛みが残っていて一向にすっきりしませんでした。

そんな時、職場の友達からメールで
「元気になりましたか?早く顔がみたいよ、来週が楽しみ♪
ところで新社屋ほとんど完成して、来年は早々に来て欲しいと打診があったよ」
と書かれていました。
実は私の仕事、来年から健診と人間ドックの部門がひとつの建物に独立することになり
病院のワンフロアからお引越しになります。
そうなれば、今回のように待合室からインフルをいただいてくることもなくなるはず。
二月頃引越しときいていたのだけど・・
あらぁ、いつもは長い冬休みがあるのだけど、どうなるんだろう。
そう思いつつも、新社屋がちょっと見てみたくなりました。
できたら新しく移転する職場には運動がてら歩いて通ってみようかとの目論みもあり
すっきりしない身体を持て余している今、思い切って動くのも手じゃないかと
それならいっそのこと片道何分くらいかかるか行ってみようと思い立ちました。
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ほんじゃ、そういうわけで行ってきますと、
ショルダーバックにお財布と携帯と文庫本を入れていざ出発!




空は秋晴れ、とにかく片道はあまり脇目もふらずに速歩に近いかたちで歩いてみようと
なるべく近そうなルートを選んでひたすら歩きます。
落ち葉舞い散るけやき並木も歩く歩く。
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ジーパンに薄でのジャンパーという軽装だったけど
おりからの晴天にジャンパーの下はぽっかぽか、
そのうち軽く汗ばんでくるほどになり、
目的地に着くころはとうとうジャンパーはぬいで片手にもつほどになっていました。
時間をたしかめると片道25分、運動量としてはちょうどいいくらいの感じでした。

でもまだ身体は暑さのせいか、頭の芯が痛いような感じが残っていたので
少しクールダウンしようと近くの公園に寄ってみました。
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街中もだいぶ色づいて水辺は一眼レフを持ったお年寄りカメラマンや親子連れでにぎやか。
私もひとりで水辺を歩くと清々しい気持ちになってきます。

上をみあげると、陽の光に重なった葉が透けてほんとうにきれい、
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秋の空と色づいた葉は、とてもよく似合います。
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公園を出ると、小さなワンコのいる居心地のよさそうな喫茶店、
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ひと休みに寄ってみようかと思うも、
お茶だけでもちょっと高めの設定。
ここはこれからいくらでも来る機会がありそう、
ということで今回はこちらに寄り道。

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実はここから新社屋がよく見えるんです。
真新しいガラスがぴかぴか陽に光るその建物をみながら
お弁当を作ってこれない時はここにお世話になる日もありそうだなあと思いつつ
お茶を飲みながら文庫本を開いてひと休みしました。
めったに立ち寄らない店だけど最近は店内のスペースも広く取ってあって、
とても居心地のいい店舗が増えているみたい
店内には静かなクリスマスソングが流れて窓辺はとても気持ちがいいのです。
そのうちお昼近くなって家族連れで賑やかになってきたので
そろそろ退散と席を立ちました。

外に出ると、冷たい風がかえって頬に心地よく
帰り道はゆっくりあちこちよそ見しながら歩きます。

角の青果店は地元でも人気の安売りのお店、
仕事が始まったら、ここで帰りに買い物して帰ってもいいなあとのぞきます。
黄色く色づいた柚子がお日さまの光を集めてきれい。

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裏道、裏道を通り民家の塀越しにのぞく花々に立ち止まり、
見上げた秋の薔薇を撮っていると
自転車のおじさんも立ち止まって不思議そうに薔薇を見ています。
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照れ笑いをしながらまだ薔薇を見ていたらこんどは道を尋ねられました、
心地いい昼下がり、心も身体もほぐれてきます。

さっき通ったケヤキ並木を歩いていると一陣の風とともに
落ち葉がいっせいにはらはらと舞い始めました。
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なんてきれい!
雪とも桜吹雪ともまた違う秋の木の葉の舞い。
カサカサと葉がこすれあう小さな音と一緒に道に落ちた葉も走っていきます。

遠くで地下足袋に作業着のおじさんが大きなゴミ袋をもって竹ぼうきを動かしていたけれど
あきらめたように角の道に入っていくのが見えました。
そうよねおじさん、この落ち葉じゃいくら掃除したって追いつきゃしないもの。

静かな道をゆっくり歩きながら、すっかり身体が軽くなってるのを感じました。
頭の芯が痛かったのもいつのまにか消えてるし。
道端の植え込みに背の低い柿の木があって、
よく熟した柿がまだ枝に残っていました。
小鳥がついばみにくるのかな・・
秋も暮れかかっているのだなあと思います。
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そろそろ気持ちよく空いてきたお腹にと近所のスーパーで大きなトマトを買って帰り
トマトたっぷりパスタを作りました。
ひさびさに美味しいと思うのもうれしくて
よっしゃ、またがんばるぞ~と気力もわいてきます。
みんな元気になって明日からでかけられそう、
午後のひざしもどこかやさしげな柿の実色でした。
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by kisaragi87 | 2009-11-29 12:04 | 旅・散策
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