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夏雲 夏休み

浮浪雲が浮かんでいたゆうべの景色も、
はるかに重なる山並みをみせて、明けました。

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早起き名人が集まったのか、6時過ぎには起床。
朝から、じりじりとその日の暑さを予感させるような日ざしだけど、
蝉の声と一緒に、鶯の鳴き声もどこからかきこえてきます。

朝食は、ほっこりちゃんち自家製のきゅうりとトマトのサラダ
変化球の冷や汁、エトセトラ・・
前夜の残り物も、また手を加えられ、鮮やかに変身します♪


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楽しい一夜をすごした、ログハウスを後に
ちるめぐさんの家経由で、一路、尾道へ。

着いた尾道は、とにかく暑かった~
でもって、焦げそうに暑いのに、一番に向かったのが、
何をかくそう、ちるさん一押しの尾道ラーメンの店、
でも食べたい(笑)

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12時前、すでに行列ができていました。

並んで入った店内の入り口付近に、
壇一雄の、「旅の一駒」から抜粋された言葉刻まれています。

 内海の魚に食傷気味の私は、久方ぶりに「朱」と言うラーメン屋に入りこんでいって、
 ラーメンを喰い、そのうまさにびっくりした。
 尾道では、「暁」と言う、世界万国の洋酒をよせ集めた居酒屋と、
 この「朱」と言うラーメン屋に、おそれ入ったようなものだ。


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一杯530円のラーメンによく似合う、このひとこと、
うん!と納得のラーメンでした。


それにしても、あづい!
じりじりと照りつけるおてんとうさまの下、港に向かいます。
ちょうどこの日は、尾道の花火大会がある日。
港には、いっぱいにシートが広げられ、メインストリートもお祭りの気配がし始めます、
この夜に滞在できないとは、なんとも残念、
焼け付くような日ざしの港には提灯でかざりつけられた船。
夜は灯りがともるんだろうな・・ 
水面に花火と提灯の灯りがうつって、きれいだろうな・・

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実は、今回の旅
帰ってきてから、いろいろ感じること、思うことがありました、
旅行記最後の記事もなかなかまとまった時間がとれず、写真の整理をしたり
また、ちょこっとした時間に、少しずつ書きながら、
更新を一日のばしにするうちに
記事の更新はできないのに
あらたに感じたり想うことが私の中で日々更新されていくのでした。
もう、誰にせかされているわけではないのだから、感じるだけ感じて
納得してから書けばいいと、開き直りました。


正直いって、今回は時間もいっぱいいっぱいの旅、
広島は初めて訪ねるところだったので、
できればもう一泊して市内や、厳島神社もまわってみたかったのですが、
翌日伯父の法事がはいっていて、ままなりませんでした。

旅の途中で、ちるめぐさんが5日の灯篭流しの日に、
原爆ドームの近くでお琴の演奏をするというお話もきいていました。
練習に励んでいることや、指にできたまめも見せてもらいました。

そして帰ってきてから、ちるさんのところでの、ぷら~さんへのコメレスで、
親水テラスでの演奏ときき、どきっとしました。

それはある情景と重なりました
十年近く前の8月に、チェロ奏者のヨーヨー・マが広島の平和公園の前の川のほとりで
灯篭流しに祈りを込めて、
バッハ無伴奏チェロ組曲を奏でたという、ある文章を目にした時に浮かんだ情景と。

誰もそれがあの有名なチェロ奏者と、すぐには気づかいないほどの
心からの演奏だったそうです。
その光景が目に浮かんで、どうしてもその曲がきいてみたくなり
すぐにTSUTAYAに借りに行ったことがありました。

そして奇しくも、ここで知り合った友達ちるめぐさんが同じ灯篭流しの日に
同じ川のほとりで、お琴の演奏をするときいて、なんとも不思議な気持ちになったのです。
今回の演奏、ぷら~さんがお仕事の合い間に、駆けつけられたのだけれど
たまたま、ちるめぐさんの演奏とタイミングが合わなかったみたいです。

でも私は、ちるさんの演奏をひとめと思われたぷら~さんの気持ち
そして、一心に演奏したちるめぐさんの気持ち。
そんなものは、たしかに呼応していたのだと思えてなりません。
どれも、ブログを書いていなければ、なかった出会いなんです。

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私は原爆のことは、その真実や、
関係したご家族がどのような想いでこの日のことを語るのかも、
また語りたくないのかもほとんど知りません。
でも不思議なのは、ここでの出会いのなかに
広島のあの日に関わる方が多くいらっしゃるということ。

そして、ちるめぐさんが話してくださったお父様のことや、
ぷら~さん、セイロンさんのお話や、コメント、
そんなことから、いろいろなことを知りました。

知らなかったけれど、友達から伝えられたことがある
そして、たとえ言葉がなくても、そこから何か伝わってくるものがあります。
知るということから、始まるものがあると。

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尾道の炎天下で、私は友達との時間を楽しむだけで
すぐそこにあった被爆地のことには思いをいたすことはありませんでした。
みはるかす眼下の瀬戸内海や、遠くかすむ島々、
おだかやかな景色の中、
日陰をもとめ、海の方から山をつたって吹く風を心地よく思いました。
あの日の前日までも、戦時中とはいえ、やはりこんな風がふいていたことでしょう。


私が知ることは、こんな酷暑の中だったのだということ
友達からきかされ、知ったこと。
そして想いをいたすことはなかったにしても、広島へ行ったこと。
多くのたいせつな命が、一瞬でうばわれたこと。
今もなお苦しんでおられるかたがいること、二度とあってはならないこと。
そんなことくらい。
でも、以前とは、何かが変わってきたように感じます。


昨日の朝、8時15分。
以前の私なら、家族を送り出したひとりのリビングでも、
何か気恥ずかしくて、私が何を知ってるのだと思い
遠い、なくなった多くの命に黙祷をささげることに少しためらいがありました、
またあの一分が、とても長く感じられました。


でも昨日の朝のその時間に目を閉じめてみると
いろんな人や景色が目に浮かび、親水テラスでお琴を弾くちるめぐさんも
あの暑い尾道も、ぷら~さんや、セイロンさんのおじいさまのことなども
いろんなことが浮かんで、あっというまの一分でした。
もっともっと、目をつぶっていたいと思うほど。
仕事に行く時間がせまってなかったら、ほんとうにしばらくそうしていたもしれません。


それでも、私にはまだまだ遠いヒロシマ。
いつか、その爆心地にも立ってみたいと思います、
また違った何かを感じるのかもしれないから。

まる子さんも、もう一泊して広島市内を歩かれた感想を
まるちゃんの言葉で書かれています。

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いや~ それにしても暑かったな~
瀬戸内の暑さを、たっぷりと味わったのも、この旅のおみやげ。
したたり落ちる汗で失ったた水分補給と、
涼をとるためと大義名分をつけて、こんなものもいただきました。

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カキ氷なんて、何年ぶりだろう、
おでこが痛くなるのもかまっちゃいられないほどの、いっき食べ。

三原駅に向かう車から見える瀬戸内海、
太平洋の波が打ちつける海を見慣れた目には、ほんとうに穏やかな海に見えました。


みんなでハグして別れた三原駅、
空港行きのバスを待つ間、最後の景色を撮りました。


夏雲、夏休み、
ほんとうにいい旅だった
ブログの出会いに感謝、みんなありがとう!


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でもって、4人そろって撮った写真は一枚もないのに後から気づき愕然。
まあ、いいや、またという日がないじゃなし
飛び入り、新メンバーも大歓迎、
はないちごさん、ゆっくりしっかり元気になってくださいね、待ってますから。

楽しみにしてきた旅はあっというまだったけど
終わりは、始まり
そんな4人の旅、またいつかどこかで!
by kisaragi87 | 2008-08-07 06:24 | 旅・散策
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